今年は例年にも増して、各海水浴場の海水浴離れのニュースが報じられていますね。
昨日も北海道新聞で道内の海水浴客の激減したという記事があがっていました。
まあ若者にお金が無いのはひとつ大きな要因ですが、それだけじゃないとも思うんですよね。
じゃあそれって何なんだろうっていうのに対する個人的考察です。

海水浴に対するイメージの低下

「ガラの悪いのが沢山いるから行きたくない」
これは掲示板をはじめネット界隈ではよく言われていることですね。
実際あると思います。

というか自分(30代)が子供の頃にもそりゃガラの悪いのっていたんですが
そこまで目立ってなかったとも思うんですね。
そこがここ10~15年ぐらいで変わってきた。

まず手軽に屋外で音楽を鳴らすことができるようになったり
安価で便利なレジャーグッズが増えたりすることで
彼らのビーチにおける行動が派手になってきたわけです。
バーベキューも以前よりだいぶ手軽にできますから、
そうやって騒ぐ人も増えてくる図式です。

また海の家も元々「カタギ」かどうか怪しい人が
やってるところも多いわけです(真面目にやってる人ごめんなさい)。
そうでなくてもどちらかというとガラの悪い人がやってたり。
そういう中でだんだん海の家がガラの悪い客におもねる形で
チャラついた雰囲気になっている所も多いわけです。

そうするとますますそういう人達が集まる場になって、
一般客の敬遠が加速していってるという要因はひとつあるんではないかと。

もちろんそういうのを排斥していこうという動きはけっこうあって
場所によっては安全に利用できる所も多くなってるはずです。
ただまだイメージとしてそういうものを持っている人は多いと思います。

面倒くさいという理由はホント大きい

というわけで今は海水浴場って
場所によりますが実際イメージほどにはそこまで危なくなかったり、
清掃もしっかりされていたりでそこまで汚くなかったりもするわけです。
そうやって綺麗になった、危ないやつも少なくなったなんて報道もしきりにされてます。

ではなぜそれでも行かないのか。
それってやっぱり面倒くさいからだと思うんですよね。
車で行って車内か海の家で着替えて、また帰りは使い勝手の悪いシャワー浴びて着替えて帰る。
これがすごいめんどくさいわけです。

なぜ面倒くさくなったのか

ここが不思議なところだなと思うわけです。
確かに面倒くさいんですけど、それは昔から変わらぬ手間だったはず。
なんだったら人も多く設備も今より整ってなかった昔のほうが面倒だったかと。

イメージこそ以前より低下したかもしれませんが、
汚いとか海難が怖いとか面倒くさいとか最近そうなったわけではなく
何も変わってないはずなんです。

じゃあ何が変わったのか。
お金が無いのもありますが、
一番の要因は「海水浴に対する憧れ」みたいなものがなくなったということです。

昭和の海水浴ブームのほうがむしろ異常だった

海水浴というのは昭和にブームが起こって昭和40年頃にピークを迎えます。
当時はレジャーそのものもブームであって、マイカー人気も高まり、
海水浴というのは経済的繁栄を肌で感じるためのものだったんです。
だからマスコミや旅行会社もこぞって「いいもの」として宣伝しました。
だから多くの人が押し寄せて、海岸の様子が佃煮みたいなことになったわけです。
今は、そうやって作られた「海水浴」という幻想から皆目が冷めたのではないかと思うのです。

そうして目が覚めると以下のような事実が目についてきます。
・海藻が多くて磯臭い、貝類なんかも多いから浜でも足が痛い、海中の虫も多く刺されて痒くなることも多い。
・浅瀬が少なかったり海流が急だったりでわりと沖がすぐ危ないエリアになってるところも少なくない。
・そもそも夏季がそこまで長くないので海の家が仮設になってしまい、ちゃんとしたリゾートとして運営できない。結果シャワーなども仮設のものを使わないといけない。
このように、もともと海に囲まれた国で砂浜もそれなりにはありますが、
本来はビーチレジャーに向いてないところがほとんどなんです。

だから日本(九州以北)では本来はさして海水浴に行く人が少ないのが普通であって、
昭和の過熱ぶりのほうが「異常」だったわけです。
海水浴なんて沖縄とかハワイとか綺麗で設備も整ったところでやるもんなんですよ。

なんで「離れてる」というよりは「正常に戻ってる」と考えるべきで、
あえて危惧するものでもない気がします。
もちろん地元の経済的には痛手でしょうが、本来そういうものだと諦めるしかないんじゃないかと。
それでも人を呼びたいのなら海に浸かる以外の魅力やベネフィットを用意する必要があるでしょうね。